期間工と派遣はどっちがいい?2つの雇用形態の違いを徹底解説

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工場の求人には、期間工(期間従業員)と派遣工(派遣社員)の2つの雇用形態があります。
でも、工場で働くとしたら、期間工と派遣はどっちがいいんでしょうか?

期間工と派遣社員の決定的な違いは「雇用主」です。

「期間工」の雇用主
勤務先の大手メーカー

「派遣社員」の雇用主
派遣会社

期間工が「直接雇用」と言われるのは、そのためです。

一般的には、期間工のほうが待遇も良く、メリットも多いんだ。

私もいろいろネットで調べて、結局、期間工のほうを選びました。

ですから、同じ工場でも期間工と派遣の2つの雇用形態がある場合は、「期間工」として働くことをおすすめします。

でもまずは、その違いをしっかり理解したうえで求人を選ぶようにしましょう。
そこで今回は、工場勤務における「期間工」と「派遣社員」の違いについて詳しく解説していきたいと思います。

目次

期間工と派遣の違いは5つ

期間工と派遣社員は、主に以下の5つのポイントで違いがあります。

期間工と派遣社員は「雇用主」が異なるため、待遇が違うのは当然と言えます。
また、雇用形態の違いは退職後にも影響するので、その点も十分に理解しておきましょう。

それでは、上記5つの違いについて詳しく説明します。

【1.雇用】
期間工はメーカー直接雇用で、派遣社員は”派遣会社”の社員

前述したように、期間工と派遣はそもそも「雇用主」が違います。
たとえば、A社のT工場にて、期間工と派遣社員の2つの求人があったとしましょう。

〈期間工の場合〉

期間工は、A社に直接雇用されている契約社員です。

したがって、雇い主は「A社」になります。

〈派遣社員の場合〉

一方、派遣社員は、「派遣会社」を通じてA社のT工場に勤務します。

したがって、雇い主は「派遣会社」ということになります。

つまり、同じT工場の勤務でも、全く違う会社の社員として働くことになるわけです。

同じ工場で働いていれば期間工と派遣の違いを意識する場面は少ないかもしれませんが、根本的に「雇用主」が違うことは理解しておく必要があります。

【2.立場】
社内の地位は期間工のほうが派遣社員より上

上記のとおり、たとえ同じ工場に勤務していても、派遣社員は “他社の社員” です。
一方、期間工はメーカー直接雇用になるので、社内の立場でいえば派遣より上になります。

順番はこんな具合です↓

正社員 > 期間工 > 派遣社員

そのためか、派遣社員のほうが若干キツい工程に配属される傾向があります。

また、派遣社員はその工場で最も下の地位になるため、いざ不景気などで減産になると真っ先にクビを切られます。

これが、いわゆる”派遣切り”です。

派遣はそのメーカーの社員ではないので、どうしても立場が弱くなってしまうのは否めません。

【3.給料】
期間工のほうが派遣より稼げる

いちばん気になる給料ですが、ここでも違いがあります。
なぜなら、前述したように、期間工と派遣は雇い主が違うからです。

〈期間工の場合〉

繰り返しになりますが、期間工はメーカー(勤務先)直接雇用の社員です。

ですから、大手製造メーカーの待遇がそのまま給料にも反映されます

〈派遣社員の場合〉

しかし、派遣社員の給料を決めるのは「派遣会社」です。
派遣会社はメーカーから受け取った報酬から儲けを差し引き、それからあなたに給料を支払います。

つまり、派遣会社が中間マージンをカットする分、派遣社員はどうしても本来の報酬より下がってしまうわけです。

では具体例として、スバルの期間工と派遣の給料を比べてみたいと思います。

【スバル期間工と派遣の給料の違い】

まず、基本給では以下のような違いがあります。

  • 期間工:日給10,000円〜
  • 派遣 :時給1,500円(日給換算12,000円)

これだけを見れば、派遣のほうが稼げるように思えますよね。

でも、期間工には入社祝い金や満了慰労金などの諸々の手当が付くため、トータルで考えれば給料は逆転します。

  • 期間工の年収:約450万円
  • 派遣の年収 :約400万円

あくまでもスバルの場合ですが、期間工と派遣の給料にはこれだけの差があるんです。

ですから、「時給の高さ」だけに注目して派遣社員になると、後悔することになるでしょう。

【4.将来】
派遣社員より期間工のほうが正社員になりやすい

期間工でも派遣社員でも、たいていは「正社員登用」のチャンスがあります。

ただし、正社員のなりやすさでいえば、期間工のほうが有利です。
というのも、派遣社員を正社員として採用する場合、メーカーは派遣会社に対して「高額な紹介料」を払うことになるからです。

一方、期間工を正社員として採用する場合は、メーカーはその従業員の雇用形態を変更するだけで済みます。
簡単にいえば、派遣社員(他社の社員)を正社員として雇うには非常に高いコストがかかるんです。

このようなメーカーの事情を踏まえると、期間工のほうが正社員登用は有利であることが理解できるかと思います。

【5.退職後】
期間工のほうが失業保険を早く受け取れる

工場で1年以上働けば、雇用保険の加入期間が12ヶ月以上になるため、仕事を辞めたときに失業保険の受給資格が得られます。

ただし、期間工と派遣では失業保険をもらえるタイミングが変わってきます。

〈期間工の場合〉

期間工を契約の節目で辞めれば、「満了退職」という扱いになります。

そのため、失業保険の申請をしてから約1ヶ月後から受給がスタートします。

〈派遣社員の場合〉

一方、派遣はたとえ満了退職しても、また別の仕事を派遣会社からすぐに紹介してもらえます。
しかし、それでも退職するということは、仕事の紹介を断り、完全に自己都合で辞めることになります。

この場合、失業保険をもらうまでには「3ヶ月の待機期間」が設けられるため、実質、受給がスタートするのは申請から約4ヶ月後になってしまいます。

これは、失業保険が給付されるタイミングに「退職理由」が関わるからです。

したがって、会社を辞めた場合、期間工のほうが派遣より失業保険を早くもらうことができます。

契約期間は同じ

ちなみに、工場で働ける期間に違いはありません。
期間工も派遣も雇い主は違いますが、どちらも「契約社員」になるため、同じ職場で働ける期間は最長2年11ヶ月までと法律で決まっているからです。

したがって、「期間工→正社員」もしくは「派遣社員→正社員」にキャリアアップしないかぎり、2年11ヶ月を満了すれば必ず退職することになります。

ただ、先述したように、不景気になると真っ先にクビを切られるのは派遣社員です。
そういった意味では、期間工のほうが雇用は安定すると言えるかもしれません。

結論

いかがだったでしょうか。
期間工と派遣社員の違いは理解できましたか?

それでは、今回の内容を簡単にまとめたいと思います。

【期間工と派遣会社の違い】

期間工派遣社員
雇い主メーカー派遣会社
社内地位正社員の下期間工の下
給料年収450万円
スバルの場合
年収400万円
スバルの場合
正社員登用目指しやすい道のりが遠い
失業保険の受給時期約1ヶ月後約4ヶ月後
雇用期間最長2年11ヶ月最長2年11ヶ月

このとおり、期間工のほうがメリットが多いのは明らかです。

とくに給料の違いは大きいですよね。

したがって、工場で働くのであれば、派遣社員より期間工の求人をおすすめします。

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