「期間工ほど稼げる仕事が他にない」
「工場の居心地が意外と良かった」
「期間工から正社員をもう一度めざしたい」
「別の仕事が見つからない…」
このような理由で、「期間工でもう一度働きたい」と再入社を考えている方もいるかと思います。
たしかに期間工として再雇用されれば、会社によっては給料が優遇されますし、経験を活かして正社員をめざすこともできるでしょう。
また、ほかにも諸々の条件が絡んできます。
そこで今回は、以下のポイントを解説します。
- クーリング期間について
- 期間工として再入社するための条件
- 再入社における面接の注意点
大事な内容なので、期間工でもう一度働きたい方は必ずチェックしておいてくださいね。
同じ会社に出戻りするのはOK
そもそも「一度辞めた会社でまた働けるの?」と疑問に思うかもしれませんが、期間工という立場なら再入社は可能です。
法律上、会社は期間従業員(契約社員)を最長2年11ヶ月までしか連続して雇用できないため、契約満了でどんどん人が辞めている現状があるからです。
そのため、多くの製造メーカーでは期間工を常時募集しています。
さらに「経験者」ともなれば即戦力になるため、会社としても未経験者を採用するより都合が良いんです。
「基本給アップ」「経験者手当」といった点で経験者が優遇されるのは、再入社を歓迎されている何よりの証拠です。
期間工で再雇用されるにはクーリング期間が必要
ただ冒頭でもお伝えしたように、期間工として再入社する際は「クーリング期間」も無視できないポイントです。
クーリング期間とは、前回退職してから再入社するまでの「空白期間」のことです。
法律上は、クーリング期間を空けなければ再入社できない決まりになっています。
したがって、前回退職してからすぐに応募すると、どれだけ良い人材でも会社としては再雇用することができません。
クーリング期間は、「前回働いた期間」に応じて以下のように計算します。
上記の事例のように、たとえば前回6ヶ月で退職した場合は、そこから3ヶ月を空ければ再入社が可能です。
前回1年以上働いた場合は、クーリング期間が一律「6ヶ月」になります。
クーリング期間を空けずに応募すると呆気なく不採用になってしまうので、注意してください。
期間工で再雇用されやすい条件
ただし、クーリング期間を空ければ必ず再入社できるわけではなく、前回の勤務態度も大きく関わってきます。
たとえば以下のように問題なく働いていた場合は、再雇用されやすいです。
- 契約満了のタイミングで退職した
- 遅刻、早退、欠勤が少なかった
- 最低3ヶ月以上は務めた
- 問題なく作業を行っていた
- 会社のルールを守っていた
何か特別に評価された人材である必要はありませんが、とにかく会社のルールを守って勤め上げた方なら問題ありません。
ちなみに「満了退職」とは、必ずしも「2年11ヶ月をフル満了した」という意味ではありません。
一方で、前回働いていたときに以下のことが該当する場合は、再入社できない可能性が高いです。
- 遅刻、欠勤が多かった
- 契約の途中で辞めた
- 1〜2ヶ月ですぐに辞めた
- 作業ミスが多かった
- 体力的に問題があった
- 会社のルールを破った
- 上司の指示に従わなかった
- 同僚とトラブルを起こした
新規応募者もたくさんいる中、会社としても上記のような経験者をあえて再雇用することはしません。
本来であれば、「経験者」というだけで採用には有利です。
しかし、再雇用されない特徴に当てはまる場合は、「人となりを知られている」ことが不利に働くこともあります。
前回の「勤務態度」や「退職の仕方」が再雇用されるかどうかを左右することになるんです。
契約途中で退職したら再入社は厳しい?
では仮に、前回の契約で途中退職していた場合は、期間工として再雇用してもらえないのでしょうか?
結論からいうと、正直、厳しいかもしれません。
「途中退職=自己都合による退職」になるため、会社に対してあまり良い印象を残さないからです。
ただし面接の際に、以下の2点をきちんと説明できれば話は別です。
- 前回退職したときの納得できる理由
- 今回は長期で働きたい気持ちがある
ポイントは、前回退職した理由が妥当かどうか。
この点を面接の際にうまく説明できれば、再雇用される可能性はあるはずです。
再雇用される面接のポイント
ここまで再雇用される条件について見てきましたが、重要なポイントをまとめます。
- クーリング期間が経過していること
- 前回の契約時に満了退職していること
- 前回の勤務態度に問題がないこと
この3つが、再雇用の可否を大きく分けるポイントです。
不採用になる人の特徴もあらためて確認しておましょう。
- 以前、働いていたときの勤務態度が悪かった
- 遅刻、欠勤が多かった
- 契約の途中で退職した
- 全うな理由もなく早期退職した
ただ、条件を完璧に満たしていなくても、経験者というだけで有利なのは間違いありません。
まずは、諦めずに応募してみることをおすすめします。
その際、面接で次のことを質問される可能性が高いです。
- 前回退職したときの理由
- 現職の退職理由
- 再入社したい理由
再雇用してもらうには、この3つの質問に対して「納得できる回答」を考えておくことが重要です。
以下では、具体的な回答例を紹介します。
1.前回退職した理由
前回退職した理由は、以下の例文を参考にしてください。
- 契約が満了(もしくは打ち切り)になった。
- 別の仕事が見つかった。
- 他の仕事の都合で、もともとその時期に辞める予定だった。
- 期間工で稼いだお金でやりたいことがあった。
前回の契約で満了退職した方は、正々堂々とその旨を伝えましょう。
それ以外の理由で退職したとしても、上記のような内容であればネガティブな印象にはなりにくいです。
もちろん、「仕事が嫌になって辞めた」という理由はNGです。
「じゃあ、なんで戻ってきたいの?」という話になりますからね。
前回辞めたという事実は変えられませんが、あくまでも前向きで納得できるような退職理由を考えておきましょう。
2.現職の退職理由
3.再入社したい理由
再応募するということは、それまでのクーリング期間に何かしらの仕事をしているはずです。
あるいは転職活動の最中かもしれません。
それを経て、なぜまた期間工として再入社したいのか、その理由も問われるでしょう。
その際、以下のように「現職の退職理由」と「再入社したい理由」がつながるような志望動機がベストです。
- 仕事が変わって給料が下がってしまい、生活が厳しくなったので、また期間工でしっかり稼ぎたいと思った。
- 他の仕事を経験して、自分には期間工の仕事が向いていると気づいた。
- 新たな目標ができたので、そのために期間工の環境を活かしてしっかりお金を貯めたいと思った。
- 将来的に生活を安定させるために、もう一度、期間工で働きながら正社員をめざしたい。
ただ単に「給料が良かったから」と自分の考えをストレートに伝えても印象は良くないですし、面接官も納得はしません。
「現職の退職理由」と「再入社したい理由」がポジティブに伝わるよう、上記の例文を参考にして志望動機を考えてみましょう。
そうすれば、面接官は「この人はきちんと働いてくれそうだな」といった印象を持つはずです。
「再赴任のお誘い」というハガキが届いたら面接は不要
なお、前回の勤務態度が評価された人には、クーリング期間が終わる頃に「再赴任を勧誘するハガキ」が会社から送られてくることがあります。
会社のほうから誘っているわけなので、面接が必要ないのは当然と言えるかもしれませんね。
このハガキは「再雇用のチケット」のようなものなので、受け取った場合はその特権を使って再入社しましょう。
期間工の再雇用を確実に決めたい方へ
ただ、ハガキが届かなかったとしても、以下の流れで再び応募すれば大丈夫です。
- 期間工を退職(1回目の契約)
- クーリング期間を空ける
- 再び応募する(勧誘ハガキが届かない場合)
- 面接を受ける
- 再入社
この場合はもちろん面接をクリアする必要があるので、前述した面接のポイントを参考にしながら準備を進めましょう。
あなたは経験者ですから、よほど問題がなければ心配無用です。
でももし「面接で深く突っ込まれたら答えづらいな…」というポイントがあって不安を感じるようであれば、紹介会社の採用サポートの利用をおすすめします。
面接対策のポイントなども指導してもらえるので、心強いと思います。
再入社を紹介会社にサポートしてもらう(無料)
※求人一覧から希望の会社を探してエントリーを進めてください。
まとめ
今回は、期間工として再雇用されるための条件やポイントを解説しました。
再雇用の条件をもう一度まとめます。
- クーリング期間が経過していること
- 前回の契約時に満了退職していること
- 前回の勤務態度に問題がないこと
この3つの条件さえクリアしていれば、会社も積極的に再雇用してくれるでしょう。
多少の不安要素があったとしても、紹介会社のサポート付きなら面接もクリアできるはずです。
経験者というだけで有利なので、自信を持って再応募を進めてくださいね!