果たして、期間工を続けた末路は・・・。
期間工は、経験やスキル必要なしで、18歳以上なら年収450万円がいきなり狙える仕事です。
しかし反面、期間工で働いた先はどうすればいいのか、という不安が待ち受けている仕事でもあります。
果たして本当に、期間工の末路は悲惨なものなのでしょうか?
期間工の末路が不安な理由
期間工の末路がどうして不安になるのか、ここではその点について少し分析してみたいと思います。
転職に対する不安は払拭できない
期間工で働く理由はさまざまです。
たとえば、転職や就職の失敗や、借金苦、あるいはただ何となくというケースもあるでしょう。
前述のとおり、期間工の待遇自体は素晴らしいので、もちろん仕事としては魅力的です。
しかしながら、期間工は「期限付き雇用」です。
つまり、契約(最長35ヶ月)を満了した時点で、いずれ退職することが決まっている仕事なんです。
したがって、期間工で働いたとしても、転職活動から逃れられるわけではなく、そこに対する不安も付きまとうことになります。
期間工から正社員になれるとは限らない
期間工はある意味、工場勤務で正社員になるための登竜門とも言っていいでしょう。
そのため、正社員になることをめざして期間工へ応募する人も多いです。
ただ、正社員になるチャンスはあるものの、実際に採用されるのは少数で、一般レベルの学力も必要になります。
つまり、期間工から正社員になれる保証は全くないんです。
これも、将来を見据えて期間工になったものの、先々の転職に対する不安が払拭できない理由です。
ただただ将来が見えない
期間工の仕事は、決まった工程をただ繰り返すだけです。
作業や生活に慣れれば、正直「楽な仕事」と言えるかもしれません。
でも裏を返せば、誰でもできる仕事なので、何年務めてもこれといったスキルが身に付きません。
そのため、期間工の経験を活かして転職するとなると、また同じ期間工という選択肢になってしまうんです。
とりあえず期間工で稼ぐのは良いですが、その間、先々どうするかを考え、それに向けた準備も必要になってきます。
何もしないでただ期間工生活を過ごせば、やはり不安は募り、その後、不安は現実のものとなるでしょう。
期間工を転々としてしまう原理
ここまでお伝えしたように、期間工はとても魅力的な仕事ですが、先々の不安が解消されるわけではありません。
これが、期間工の最大のリスクです。
期間工で働く人の大半は、早かれ遅かれ、就職活動という選択が待っています。
しかし、世の中の求人を見渡しても、「未経験から正社員になれる仕事」で期間工ほど稼げるものはほぼありません。
だから、期間工を辞めたあとで「さぁ、就職活動するか!」と意気込んでも、一度、期間工の味を占めると、その他の求人に魅力ややりがいを感じられなくなってしまうことがあるんです。
そこで就職活動のモチベーションが上がらず、断念し、結局またどこかの会社で期間工を続けることを選ぶ。
これが、期間工生活から抜け出せなくなってしまう精神的な原理です。
契約満了前に考えるべき先々の選択肢
ですから経験者の私としては、期間工で稼ぐこと自体は賛成ですが、あくまでもその機会を先々のステップとして利用することが大切だと思います。
つまり、先々のビジョン・目標をある程度持ったうえで期間工で働くことをおすすめします。
では、期間工で働いた先には、どのような選択肢があるでしょうか?
期間工満了後の選択肢
- 別の業種へ転職する
- 期間工から正社員になる
- お金を貯めて起業する
- 貯めたお金を投資して稼ぐ
- 別の会社または再入社して期間工を続ける
- 派遣会社の正社員として工場勤務を続ける
期間工から正社員になれれば、いちばん理想的かもしれません。
しかし、正社員になれない可能性を考えると、やはり一般職への転職も視野に入れておくべきです。
あるいはバイタリティがある人なら、起業や投資といった選択肢もあるかと思います。
ただ、一朝一夕では上手くいかないのが現実で、相応のリスクも伴います。
期間工を続ければ、とりあえず現状を凌ぐことはできますが、やはり先々の不安は付きまとうことになるでしょう。
であれば、期間工ではなくて、「派遣会社の正社員」として同じような工場勤務を続けるという選択肢もあります。
いずれにしても、期間工で働きながら方向性を定め、その間にどんな準備ができるかを考えることがとても大切になってきます。
何も考えないまま、ただ満了金をもらって退職した末に、ギャンブルにハマったり、自暴自棄になってしまうケースもあるので、不安な中でも「この先こうしていく」というビジションは必ず持つようにしましょう。
期間工で人生救われた話
このように、期間工の末路を考えると、たとえ給料が良いとはいえ、働かないほうが賢明のようにも思えてきます。
私としても、期間工から正社員にならない限り、将来を期待できる仕事ではないと考えます。
でも、期間工がひどい仕事かというと、そうでもありません。
なぜなら、実際私は、期間工で働いたことで人生を立て直すことができたからです。
期間工で働くまえ、私はバーや飲食店で働いていました。
でも、期間工で働いて痛感したんですが、飲食店は本当に稼げません。
1日12〜14時間労働で、年間休日は60日程度。
工場勤務より遥かに長い時間を働いても、年収は240万円程度でした。
しかも、1日のまともな休憩は15分くらい。
私はこんな待遇に、本当に嫌気が差していたんです。
また当時、いくらかの借金も抱えていました。
そこで私は飲食店を辞め、転職を決意したんです。
しかし、飲食業から他業種への転職はそう簡単ではありませんでした。
応募要件を満たす仕事といえば、ほとんどが営業職です。
それでも何とか転職はできたものの、営業職が性に合わず、わずか3ヶ月のうちに3回も職を転々とする羽目になります。
終いには当時付き合っていた彼女とも別れ、メンタル崩壊で仕事も辞め、まるで人生が音を立てて崩れていくようでした。。
当時は20代半ばでしたが、自力ではどうすることもできない所まで行ってしまったため、一旦実家に帰ることにしました。
ただ、精神的に参っているとはいえ、何もしないわけにはいかないので、「とりあえず稼げる仕事はないか」と探して見つけたのが期間工だったんです。
私にとって期間工は救いの場でした
工場勤務は決して華やかな職場ではありませんが、何せ給料は高いですし、大手の雇用なので安心感もあります。
それに、きちんと休憩もありますし、「休みをしっかり取れる」というだけで、私にとっては非常に恵まれた環境に思えたんです。
私は期間工でしっかり稼ぎながら、その間、メンタルを癒やしました。
それと合わせ、この先どうしていくかを真剣に考え、自分なりに転職の方向性も定めていきました。
だから、私は期間工で働けたおかげで、人生のどん底から立ち直ることができたんです。
期間工にはデメリットがあるのは事実です。
しかし反面、もちろんメリットもあります。
要は、その立場をどう利用するかは “あなた次第” なんです。
期間工で働くことを悲観的に考えるのではなく、あくまで次の仕事までのつなぎや、何かしらの目標に対するステップとして捉えるようにしましょう。
そうすれば、期間工の経験がきっとあなたの人生の糧になるはずです。
おわりに
期間工の末路は悲惨か。。
このような考えも一理ありますが、要は、その人がどういう意識で考えるかが重要だと思います。
期間工は魅力的な仕事ですが、その待遇に決して甘んじてはいけません。
期間工はあくまで次へのステップとして考え、その立場をうまく利用して、自らで人生の舵を取っていきましょう!